障害児者の親が集まるオンライン・コミュニティ「チーム☆チャレンジ」の内木です。
2023年10月22日に、チーム☆チャレンジの仲間と共に、埼玉県春日部市にある、定員5名の障害者グループホーム「スタジオブレーメン」に見学に行きました。
こちらが外観。
見た目は完全に普通の一軒家です。
門のところに小さく看板はありますが、言われなければ気づかない方も多いのでは。
そしてリビング。
全体的に暖色系を基調とされていて、清潔でアットホーム感が溢れています。
カーテンの色や照明、家具の1つ1つにこだわりを持たれているとの事で、初来訪にも関わらずとても心地がいい空間でした。
上記2枚は個室です。
入居者お1人お1人に鍵のある部屋があるので、プライバシーも十分守られています。
今回お伺いしたホームは、5人が入居できるつくりになっていましたが、入居者のお1人はボーイフレンドのところに外泊をされ、もう1人は入院されていた為、ホームにいらっしゃったのはお2人のみでした。
障害があっても恋愛もお泊りも普通にできるって、当たり前のようでまだそうではないので、とても心がほっこりしました。
そして、何と言っても最大の見せ場は食事。
こちらのホームは食事に力を入れており、レトルトなどは使わず、毎朝と晩には季節のお野菜や果物をたくさん使用されています。
しかも、お米は新潟県の契約農家から取り寄せた特別栽培米コシヒカリ玄米。
毎日、世話人の方が手作りされたお料理が配膳されるのです。
上の3枚のお写真は、別の日の夕飯。
特別な日の夕食ではなく、これが普段の夕食です。
1汁3菜どころではないこの豪華さに、「何なら家族で入居したい…」と、我々は口を揃えてつぶやきました(笑)
食事の時間はみんな一緒でなくてはいけない訳ではなく、遅くなっても自分でレンチンすればいいだけなので、各々のタイミングを尊重してくれるとの事。
しかも、リビングではなく、部屋で食べてもよし。
ただし、お酒はリビングで飲むというルールがあるそうです。
最後に質疑応答の時間があり、これみよがしにたくさん質問したので、その1部をこちらでシェアします。
グループホーム入居までの流れは?
まずは市区町村に相談し、認定がおりてから見学、入居体験、本入居に進みます。具体的にはこのような流れです。
- 市区町村または指定相談支援事業者に相談
- 障害福祉サービス利用申請
- 区分認定・支給決定
- 見学
- 体験入居
- 契約
- 本入居
どんな人が入居できる?
こちらのホームは知的や精神に障害をもつ方を対象とされており、偶然にも現在の入居者さんは比較的軽度の方のみでしたが、決して重度の方をお断りされているわけではないそうです。(本音を言えば、重度の方が入ってくれないと経営的に厳しいとの事。)年齢は基本的には18歳以上65歳未満の方が対象ですが、65歳以上の方であっても入居の対象となる場合あり。
利用料は?
グループホームの利用料は、利用者ご本人とその配偶者の所得が300万円未満であれば0円、300万円を超えてくると月々37,200円かかります。そして、その他に実費として、家賃・食費・水光熱費・日用品費・通信費などのご請求があります。こちらのグループホームの場合、利用料とは別で月々約83,500円の実費があるとの事。多くの場合は障害者年金や給与で賄えるので、親の貯金を切り崩して…という試算にはならないそうです。
世話人の方は24時間いる?
現在の入居者さんはみな日中はお仕事をされていてホームにいない為、世話人の方も夕方から朝までの勤務です。料理や掃除、食器洗いなどの家事全般や、入居者さんの話し相手、必要であれば病院までの送迎などされています。この日いらっしゃった世話人の方は元SEという異色の経歴を持つアラサーの男性でしたが、とても穏やかで話しやすい方でした。
実家への帰省など外泊はOK?
事前に申請を出せば可能です。
家族や友人の訪問はOK?
ご家族であれば性別問わずOKですが、女性専用のグループホームなため、ご友人は女性のみです。
職場とグループホーム、先に決めるとしたらどっち?
あくまでもホームのオーナーさんの主観ですが、家は頻繁に変えるものではないため、まずはホームを決め、ホームに慣れてから通える範囲内の職場を探すのが理想的では?との事でした。納得。
実際はもっと多くの質問をしましたが、こちらに書ききれませんのでこれくらいに留めておきます。
この度の見学をご快諾くださったホームのオーナーさん、ご協力くださった世話人の方とご入居者のお2人、大人数でお伺いしたにも関わらず快く迎えて下さり、ありがとうございました!