アートに特化したB型事業所に見学に行きました

障害児者の親が集まるオンライン・コミュニティ「チーム☆チャレンジ」の内木です。

2024年7月17日に、チーム☆チャレンジの仲間と共に、アートに特化した就労継続支援B型事業所「アトリエにっと(東京都江東区)」に見学に伺いました。

中に1歩入るやいなや、そこはアートや画材で溢れていて、とてもオシャレで温かな空間でした。しかも、清潔感もバッチリです。

この日の滞在時間は約1時間半でしたが、利用者さんが描かれたアートと見せていただいたり、収入の仕組みを教えていただいたり、利用者さんとのお話しで、まったく時間が足りない程、充実した時間を過ごす事ができました。

ここで簡単に、アトリエにっとさんをご紹介します。

 

アトリエにっととは?

東京都江東区にある、アートに特化した就労継続支援B型事業所です。今年の1月に開業したにも関わらず、すでに定員はほぼいっぱいで、年齢も性別もバラバラな約20名が利用されています。障害の種類では、精神の方が多いようです。

アートに特化した事業所とは?

アトリエにっとさんでは、障害のあるアーティストが描いた作品をデータ化し、そちらを企業や団体にレンタルされています。レンタル料はアーティストの収入として還元されますので、B型事業所の全国平均(約1万6千円)を上回った工賃を得ている人も多くいらっしゃいます。しかも、すでに70社以上の企業(団体)と契約をされているとの事です。

どんな未来を描いているの?

アートレンタル事業を軸に、地域社会と障害者アーティストを繋げる事を目標とされています。その結果、「この人は障害者の●●さんです」ではなく、「この作品を手掛けたアーティストの●●さんです」とご紹介できるようになり、より互いに尊敬しあえる関係性を構築できます。そして、最終的には障害を理由に諦める事のない社会を目指されています。

どのような企業がアートレンタルをしているの?

金融、コンサル、アパレル、医療系など、様々な企業(団体)からオファーがあるようです。

利用者さんはアートが好きな人ばかり?

そうとは限らないのが面白いところです。中には、こちらに通われるまではプライベートで筆を握ったことが皆無だったにも関わらず、通い始めた途端にものすごい作品を生み出した方もいらっしゃいます。どのような化学反応が起こるか、わからないものですね。

健常の職員さんは、利用者さんにアートを教えてるの?

指導はされていません。仮に良かれと思ってでも、アドバイスをする事でアーティストの個性を潰してしまう可能性があるためです。ただ、「こんな画材もあるよ」とさりげなく近くに置いて、可能性を引き出すお手伝いはされています。

 

実際に何名かの作品集も拝見しましたが、電車が好きな方、貼り絵を得意とされている方、かわいい七福神を描かれている方、これまでにお世話になった方への感謝を込めて作品に仕上げている方、戦闘ゲームに出てくる様々な武器を創造されている方、アニメクリエーターの方など、何から何まで千差万別でした。

中には言葉によるコミュニケーションを苦手とされている方もいらっしゃいますが、このような方法で自己実現・自己表現のできるアーティストさんには頭の下がる思いです。

 

決してノルマがある訳ではないので、みなさんが自由に、のびのびと、思い思いに作品を作られていて、いるだけでやさしい気持ちになれる空間でした。

私たちの訪問を快く受け入れて下さったみなさま、本当にありがとうございました。

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